発達障害のあるお子様向け キャリアデザイン教育
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スパルタ新人研修「Kaien科挙制度」 発達障害児・者支援の基礎を叩き込め!実践的な知識・技能を1日で学べるKaien研修制度

2016年9月21日

 TEENS新宿の富田です。9/9(金)~9/11(日)の2泊3日間、全社員が集まっての合宿を行いました。今回の合宿では、異業種からの転職者と新卒社員に向けに「科挙制度」という当社らしい?研修が実施されました!今回はその恐ろしい内容をご紹介したいと思います!

異業種からの転職者と新卒社員を鍛えるスパルタ研修

 当社は福祉業界以外の業界から転職した人が多い職場です。福祉分野出身の社員の専門性を活かしつつ、それにとらわれることなく異業種からの発想も取り入れています。しかし、もちろん異業種からの転職者は福祉分野についてまったくの初心者なので、各々が現場にどっぷり浸かりながら支援力の向上、専門知識の獲得に励んでいます。

 そして今回、新入社員が一気に支援者としての基礎を身につけるべく社内合宿で実施されたのが「科挙制度」という研修です。受講者は事前に大量の資料に目を通し、朝から晩まで10時間の講義を受けました。そして最後の講義が終わった後、本物の科挙になぞらえ、翌日の朝10時締め切りのヘビーな試験に夜通し取り組みました…!

 念のためですが、当社は社員の平均残業時間が月5時間未満。子育て中のママが多く、”飲みニケーション”はほとんどない会社ですが、合宿のこの時ばかりは事前の資料の通読を除いても24時間でインプットとアウトプットが問われるマラソンレベルの耐久性研修となりました。

ベテラン社員の現場経験に基づいた実践的な講義

 講義を行ったのは、当社の福祉分野出身のベテラン社員です。(一部ゲスト講師にも参加いただきました。)

 明日から支援に入っても問題ないという知識量と実践方法を学ぶため、▽発達障害*の理解の仕方、▽障害者福祉の制度、▽子供・大人の精神障害、▽知能検査の読み方、▽支援に生かせる言語聴覚士・作業療法士の専門知識、▽虐待・ネグレクトへの対応法、▽発達心理、▽応用行動分析など、担当した社員それぞれの経験に基づいた講義が行われました。

 どの講義も、ただ単に専門知識を詰め込むというものではなく、専門知識を現場でどう活かしていくかという実践的な内容でした。ある社員は、「用語の意味はネットで調べればわかる。それを使いこなせないと専門性とは言えない。大切なのは、現場でケースに出会ったときに活用できるか」と力説していました。

 長時間の講義に受講者もヘトヘトでしたが、どの講義も現場で活きる充実した内容だったので、みな必死に食らいついて支援に活かせるノウハウを吸収していきました!

簡単に答えが出せない現場を想定した試験

 講義が終わった後、とてもヘビーな試験問題が配られました…!出題者はそれぞれの講義を担当した社員で、どの問題もただ単に講義の内容を問うものではなく、講義の内容を踏まえつつ自分の頭で考えなければならない問題です。例えば、特定のケース・症例について文章を読み込み、講義の内容を踏まえてどのような支援が考えられるか、どのような関係機関と連携しなければならないか、といったことを考えました。

 ヘビーな講義の後に、一筋縄ではいかない試験問題を提示され、受講者一同ヒーヒー言いながら取り組んでいました。成績が悪い受講者には追試が待っているので、みな必死でした…!

最後に発達障害をテーマに「詩歌」を読む

 最後に受講者を悩ませたのが、実際の科挙にちなんで出題された「発達障害をテーマにした詩歌を読む」という問題です。(中国の科挙でも知識系の科目だけではなく、芸術的な詩歌を読む試験がありました。)

 詩歌は合宿の最後に全社員に発表されました。優秀賞に輝くと加点がもらえるため、みな最後の力を振り絞って真剣に詩歌を考えました。ちなみに以下の3つの詩歌を読んだ受講者が最優秀賞に輝きました。

「過緊張 薬を飲んで 面接へ 行きの電車で 眠り不通過」

「気が散って 作業が進まず 葉が散って 決まらぬ就活 実らぬ秋よ」

「もう慣れた 学校からの 電話なら 次保護者会 何話そうか」

合格率は1% 不合格でも深められた圧倒的な学び

 講義終了後は、受講者全員に妙な連帯感が生まれていました。とても大変な研修でしたが、非常に濃い学びを得ることができました。合格者発表は今月末の予定ですが、予想される合格率は本場科挙並みの1%。不合格だとしても今回の学びを活かし、ひたむきに支援を行っていきたいと思います!

最後の講義が終わった1日目の22時30分。これから翌朝10時までに試験を解きました。

最後の講義が終わったのは22時45分。これから翌朝10時までに各科目の難解な試験を解きました。。。

 

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

 

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